自給農法について

 

 はじめに

 自給とは自分で食べるものは自分でとる、育てるというとてもシンプルで本能的な行為です。現在自給を目指して農を始めた人がたくさん増えてきました。しかしその結果は充分ではなく、満足できていない現状ではないでしょうか。

研究会ではこうした問題、判らないことを解決して、各人の自給生活が、安心して、持続し、楽しいものになることを願います。

 

自給農は個人それぞれの方法論があり、100人いれば100通りあると考えます。

今回みなさんはぜひ、これまでの私の体験、考え方を参考にされて、実践することで自らのものにし、みなさん自身の農法と呼べるものを確立してもらえるなら幸いです。

 

自給という観点

 自給農法とは、自給を目的とする農法です。慣行農法(化学農法)、商業農法(プロ農家)、有機農法、自然農法、パーマカルチャー等すべての農法を自給という観点から見つめなおすことです。自分が食べるということを考えの中心に据えた、いつも畑に食べるものがいっぱいあるという八百屋さんのような畑作りです。その実現は決して難しいことではありません。自給という観点からすべてを見直すことから自給ははじまります。
 

成功する自給のコツ

成功する自給のコツ

 

1. 食べるために作る、獲るんだという強い気持ち

  運良くできたらいいわではできない時が多い。確実に獲れれば面積も少なく済む

 

2. 自分中心のデザイン(畝の幅・長さ、作付け量)

  畝作りが間に合わず種まき・移植の時期を逃した、機械で一気に長い畝を作ったはいいが、暑い中延々と草取り、忙し過ぎて作業が遅れ続ける・・・そのデザインは適切ですか?自分中心にデザインすることからはじめましょう

 

3. 決して時間は必要ではない(時間の使い方・考え方等)

  畑やりたいけどまとまった時間がとれない、2週間前には耕耘しなければ種まきはできない・・・と思い込んでませんか?たとえ、5分・10分の時間であっても実は多くのことができます。

 

4. 作物の習性、手当、ケアをおぼえる

  移植・間引きが遅れて大きくならない、病気・虫にやられた、草に埋もれてしまって成長が止まった・・・作物の習性・適切なケアをおぼえれば、今何をすべきかが判ります。

 

5. 適地適作の品種選び

  植えたはいいけどうまく育たない・大きくならない・・・その土地にその品種は適切ですか?適地適作を心がけましょう。

 

6. 収穫期を長くする

  うっかり種まき期を逃してまた来年、端境期で採れる物がなくなった・・・いえいえ、種をまける時期は意外に長いことを知りましょう。また、何度も何度も播くことで収穫期も長くなります。

 

7. 作れば作るほど土がよくなる畑作りとは〜雑草

  農業資材はなるべく使わない、畑にあるもの、身近にあるものを利用してエネルギーの循環を生かし利用する。畑でよく生長するのは雑草、生産性が高い。最大限に利用する。

 

8. 作物全体を利用

  間引き菜から、トウ・花・実・種まで利用できる。作物の一生を見て、食の多様性を考える。

 

こんなパターンにはまっていませんか?

悪い畑の悪循環

 気付けば種まき時期が過ぎそうになりあわてて一気に畝作り、何とか間に合ったが発芽が悪く欠株だらけ。間引きもいい加減で成長が悪く、草も生えてきた。頑張って対応するが出来が思わしくない。自然に足が遠のき、行っても疲れて逃げるように帰ってくる。挙げ句の果てにケモノに入られて全滅、収穫はナシ・・・こんなパターンにはまってませんか?

 

 逆にうまくいっている畑は自然に足が向くので出来もよくなる、畦もきれいに刈られてネットも張って、ケモノも入られる直前に収穫できた。そんな経験はありませんか?

 

よい循環ができればケアも早くなり、つまずきもなくなります。よい畑ができれば行くのが楽しくなり、無理して時間を作らなくても、ちょっとでも時間があればついつい畑に行ってしまうようになります。畑は自分に合った最適のデザインであるため作業は楽しく、疲れたらちょうどひと畝終わってタイミングよく休憩、畑のそばに涼しい休憩所まで作るゆとりができ、そこで休んでいる時に次はこうしようか、あそこにあれを作ったらいいなと、よいアイディアが浮かんできたりします。もちろん収穫もきっちりあるので、たくさん採れたら保存食に加工したり、友達や近所の人にあげたり。そんなことすらできるようになります。

 

実践と座学

 それには自給に沿ったちょっとした工夫やテクニックを知り、それをおぼえて実際に使ってみることです。自給農法でおぼえたことはすぐに自分の畑で実践してください。フィールドワークでは、毎回季節に応じてすぐに使える作業を準備しています。道具の使い方、機械に頼らなくてもできる鍬(クワ)・鎌(カマ)・スコップのうまい使い方を身につけ、自分のものにしてください。

 

 また、病気や虫対策、土壌の見方や理論、とりまき環境や小気象、植物の生理、生物の歴史、人間の社会性や経済についてより深い内容は座学で勉強していきます。農を通じて、より深い知識と洞察力、思考力を身につけましょう。

 

そうすれば、自給農法はあらゆる農法への応用力、対応力があることに気づくはずです。あなたの目指している農法に沿ったやり方をあなた自身が発見していくのです。あなたの畑はあなたの思うようにやっていいのです。また、そうでなければうまくいきません。

 

自給農法を勉強して、自分のやりたいことをやりたいように、やりたいだけ実現しましょう!

 

 

プロフィール
プロフィール

団体名  :畑の小学校 はたけのしょうがっこう

法人の種類:任意団体

代表者氏名:市川 創志
所在地  :京都市右京区京北町
連絡先  :お問い合わせは、こちらからご連絡ください。

 

活動:畑のワークショップ、イベント開催
毎月1回定期的に、自給に基づいた畑作りを中心とした講習会を開催しています。小学校という名称ですが学校法人ではなく、また参加年齢に制限も設けていません。自分に合った畑環境作りと、季節に応じた作物の育て方・種まきから手当の仕方、作物の利用法など、年間を通じた講座で、自給による農的暮らしに必要な基本的な技術を学べます。
詳しくは、自給農法についてをご覧ください。

 

ワークショップの日程・イベントなどの詳細情報はこちら